素敵なご本を紹介します

素敵なご本を紹介します

あけみちゃんのご本を読みました!
あけみちゃんというのは岡部明美さんのこと。
「もどっておいで、私の元気!」というご本を、今回は読ませていただきました。
優しさ、生きるということの尊さ、ありのままでいいんだよという思い、そんな色んな宝物が詰まっているご本だと思います。
毎日の忙しさに自分の気持ちをごまかして、知らないふりを繰り返している人に、ぜひ読んでもらいたいご本です。

読んでいてぐっときたこと、わかるなぁって思ったこと、こんな表現もあるんだな、って思ったこと。色んな感情があたしの中に沸き起こっては去り、また新たな感情が湧いて……を繰り返しました。
その感情を書き起こすのは、中々難しくて、心の中の感情とあたしが知っている頭の中の語彙では掴まえきれなくてとてももどかしい思いをしています。
その中で特に感じた思いは、自分に対しての責任の取り方を、あたしは知らなかったのかな、ということ。
本来の自分に戻る、というのが自分に対しての責任を取る方法なのだとしたら、あたしは自分自身にどれだけ無責任なことをしてきたことでしょう。
それを特に感じたものが、第5章112頁の「終わり」という詩。以下に一部引用させていただきます。


”自分の死から目をそむけ続けていた頃は、いつか、いつかと自分の願いを引き伸ばしていた。永遠にこない明日があることなど認めずに、いつか来る日を信じようとしていた。人はふだん死を忘れているから生きていけるのだけれど、その分、自分がこの世に生まれたことの意味も忘れて生きている。そして、ある日突然、理不尽に人生の幕が降りる。
自分の死にきちんと向き合うことは、限りなく自分の人生を大切することにつながった。”


看護師として、医療現場に立っている身として、その現実は常にあたしの身近にあるものなのだけれど、忘れてしまう、とても大事なこと。ある日突然、病に倒れ、この先続くと思っていた道が現実にはあり得ないと厳しく突きつける現実をあたしは知っている。
そういう人をみながら、大事なことってなんだろうね、とあたしはよく思うのだ。
自分の健康状態を見て見ぬふりをして、こんな病気になって、仕事で休めなくて病院に行けなくて、高血圧とか糖尿病とか放置しっぱなしで、こうして倒れてしまって、会社はあなたに何をくれたの?って。その仕事をしていて幸せだったの?って。勿論、それは患者さんを傷つけてしまうだけだから言わないのだけれど。でも、これから社会復帰をする人に、こういうことを言ったことはある。

自分の健康より、仕事のほうが大切だったの?


治る病気ならいい。
病気を抱えていても、きちんと生活出来るならそれでもいいけれど、でも、そうなって、自分を、家族を、社会を責めたりしない?

医療現場に立っているとそう思ことが多々ある。けれど、自分はどうなの?って振り返ったことがなかった。
わくわくすることも、自分が嬉しくなることもよくわからないまま、毎日に追われて、それでいいやって。
いつかきっとあたしもわくわくして嬉しくて幸せで、心から満足出来る生活が送れるに違いない、なんてぼんやりと思っていた。努力もせず。何も変える気すらなく。
でもそうじゃない。そうじゃないのだ。いつかなんて来ないってあたしは知っている。誰かが変えてくれるわけがない。自分が変えていかなければ、何も変わらない。
自分のわくわくすることや、嬉しいことや、幸せになれる、ほっこり出来ることを、他人が自分以上に理解出来るわけもない。
だからこそ、自分を取り戻すことが必要だな、と感じて、あけみちゃんの詩を読み進めて、そうして出会った言葉にあたしは感謝したい。でも、だって、どうせ、と言いたくなった人は絶対に勇気付けられると思うから。


”自分がもって生まれた贈り物は、決して一番である必要もなければ、社会的評価を与えられたものである必要もない。自分が好きだと思うこと、楽に出来ること、心地いいこと、夢中になれること、得意なこと、楽しいこと、訳もなく心ひかれること、それをしているときの自分が好きというものの中にたいてい潜んでいる。”(第5章116頁、「贈り物」より抜粋)


自分を幸せに出来るのは、自分だけだよ。誰かが与えてくれるものじゃない。あたしが喜ぶものは何だろう?常に問いかけて、あたしらしく生きていきたい。

こんな素敵なご本を書いて下さったあけみちゃん、本当にありがとう。

もどっておいで私の元気!―気づきのノート (ゼンブックス)

もどっておいで私の元気!―気づきのノート (ゼンブックス)